ドリーム競馬
287 名前:たけのこ[sage] 投稿日:2009/10/07(水) 00:25:43 ID:4V2u2U75
この物語はフィクションであり、実際の人物、場所、事件とは一切関係ありません。
「全国の競馬ファンの皆さんこんにちは。今日は京都伏見競馬場から秋のG1戦線開幕の深草スプリンターズステークスの模様を実況は私、井伊谷と解説は場の空気を読まないヘラヘラ解説でお馴染みの寺田光雄さんでお送りします。寺田さん宜しくお願いします。」
「宜しくお願いします。ヘーベルハウスで自宅を新築している最中に辞任しろなんてひどくないですか。ローンだってまだ…。」
「寺田さん。そんなこと誰も聞いてませんから。では、出馬表をご覧になって頂きましょう。」
番 馬名 齢 斤 騎手 人気
1 ユカリンエマイユ 牝 6 55 田中勝 13
2 アルティマジュンペー 牡 5 57 松岡 1
3 トレジノヨウヘー 牡 6 57 岩田 7
4 イチモツノキセキ 牡 6 57 三浦 4
5 チサメフェニックス 牝 5 55 福永 8
6 シーニックブヤスオ セ 5 57 ザーラ 3
7 アイルラヴァオジョウ 牝 7 55 津村 12
8 ビービータツヤ 牡 9 57 安藤勝 2
9 ソルジャーズタケダ 牡 8 57 内田博 10
10 オバタザクラ 牡 5 57 小牧 6
11 ローレルアキヒロ 牡 5 57 藤田 5
12 アーバブキティ 牝 5 55 横山 9
13 パンヤドルチェ 牡 4 57 勝浦 11
「いやぁ寺田さん、G1 電撃の6ハロン戦に相応しいスピード自慢が顔を揃えていますね。」
「そうですね。深草のレイプ、セカレ自慢が集結しました。G1のGは強姦のGでしょうか?いや、私の認識では公然猥褻だからK1の方が…。」
「寺田さん。K1だと他のスポーツになりますから。それにそんな事ばっかり言ってるから辞任しなくちゃいけないんですよ。」
「………。」
「では、パドックの各馬の様子を寺田さんと見ていきましょう。
1番 ユカリンエマイユ 13番人気です。」
「最近は影が薄いですね。ただ、気が付くと逃げ切っていたという展開になると侮れません。」
「2番 アルティマジュンペー 堂々の1番人気です。」
「この馬の持ち味である親のコネが活かせれば有力な1頭であることは間違いありません。しかし、前走で大逃げを打って親子揃って馬群に沈んでいますので過信は禁物です。」
「3番 トレジノヨウヘー 7番人気 ブリンカー着用です。」
「前走、前々走とローレルアキヒロに擦り寄り斜行していますので、陣営も対策を講じてきましたね。」
「ハミもきついものに変えていますね。」
「アキヒロが前にいるとどうしても掛かりますからね。ガチホモの一途な恋心を鞍上の名手岩田がどう折り合いをつけるかが鍵になりますね。」
「しかし、今から馬っ気を出しているようでは先が思いやられますね。続いて4番 イチモツノキセキ 4番人気です。」
「踏み込みがいいですね。トモの張りもプリプリとしてイチモツ…いや首もよく振れています。ただスピードが要求されるこの距離はどうなんでしょうか。」
「5番 チサメフェニックス 8番人気です。」
「最近は周囲からも総スカンの1頭です。トンファー、ゆさゆさなど自在の脚質が持ち味ですが、いずれも展開が混乱するだけにしか役に立たない迷惑な1頭ですね。違う意味で要注意です。」
「6番 シーニックブヤスオ 3番人気、唯一のセン馬です。」
「去勢してもチアガールがどうのと言ってるとこを見ると気性に難があるのは相変わらずです。これといった持ち味がある訳でもなく、人気に応えることが出来るのか疑問に思いますね。」
「厳しい評価ですね。続いては 7番 アイルラヴァオジョウ 12番人気です。」
「名牝、女傑、良血がウリですが、全て自称ですからね。馬体も小柄というより貧相ですし、チサメフェニックスもそうですが奨学金打ち切りという不安材料がありますからね。口もヘの字で気性というか、性格も悪いですからブービー人気も当然かと思いますね。」
「確に馬がへの字口は変ですね。続きましては 8番 ビービータツヤ 2番人気です。」
「典型的な夏の上がり馬ですね。スピチュアル一辺倒の脚質だったのが、ひかりちゃんブログで、あたい、玉々スマッシュを身に付け変幻自在の脚質となったので2番人気に支持されるのも当然かと思いますね。」
「ただ、リストラ要員、スネークされている等、実生活での不安材料もありますね。次は 9番 ソルジャースタケダ 10番人気です。」
「年齢と名門星光牧場の生産以外に特徴のない影の薄い馬ですね。ただ、同じ榎元厩舎のイチモツノキセキより距離適性は上ですし、鞍上もウチパクですので侮れない1頭ですね。」
「10番 オバタザクラ 6番人気、パンスト…失礼しました、メンコ着用です。」
「こちらもパンスト…いやメンコ着用以外に特徴がありませんね。こちらも鞍上の太さん頼みの評価の難しい1頭です。」
「11番 ローレルアキヒロ 5番人気、春の深草宮様記念の覇者です。」
「周囲を盾に生き残りを図るレース巧者ぶりとアルティマジュンペーを凌ぐコネは健在ですが、前走のABC杯での大敗と最近の研修センターでの調教と飛田通いもままならない点で評価を下げてますね。」
「12番 アーバブキティ 9番人気です。」
「牡馬に混じっても見劣りしない男勝りの馬体と毛ヅヤも良く黒光りしています。ウエイトレスなのに無愛想、ウエディングプランナーと言いつつ、実はアルバイト等の不安材料はありますが、持ち味の信心がハマれば、あっという展開もありますね。」
「13番 パンヤドルチェ 10番人気です。」
「パンヤ産駒らしいズブい馬ですね。同じパンヤ産駒で全妹のパンヤモエタンと較べると出来損ないの不肖の兄といったところでしょうか。」
「ありがとうございます。騎乗命令で各騎手はそれぞれの馬に歩み寄ります。」
「スターターが台上に上がりました。ファンファーレが鳴り響き、スタンドからの歓声が響きわたります。
芝コンディションは良、各馬スムーズにゲートインして最後にパンヤドルチェも枠入り完了、ゲートが開いて各馬一斉にスタート。
アルティマジュンペーやや出遅れたか、他はまずまずのスタート。ハナをきったのはなんとチサメフェニックス、出鞭をいれて上がっていきます。」
「自分の身近にいる馬が火の粉を被るのが我慢出来ないのでしょう。早くも波乱の展開ですね。」
「3馬身後方にアルティマジュンペー、更に2馬身後方にローレルアキヒロ、それをぴったりマークするようにトレジノヨウヘー。」
「あの鼻息の荒さは不気味ですね。」
「そして、すぐ後方をソルジャースタケダを先頭に各馬一団となって進んでおります。最後方は意外にもイチモツノキセキです。」
「早くも先頭のチサメフェニックス、3コーナー、伏見の下り坂に差し掛かります。」
「この下り坂でペースが早くなりますね。このハイペースで進むと、ちさめ語録連発で大学の品位を損ないかねませんね。」
「も・と・学長の記者会見が十分に損ないましたけどね。」
「…………。」
「4コーナーを廻って各馬一団となって上がってきた。先頭は依然、チサメフェニックス、しかし脚色は鈍い。」
「まあ、訓告処分に奨学金打ち切りの可能性があれば止むを得ません。」
「代わって先頭に立ったのはアルティマジュンペー、しかし、伸びを欠いている。」
「親のコネはどうしたんでしょう。」
「ローレルアキヒロが交わして先頭、外からビービータツヤが突っ込んできた。更に大外、アーバブキティ。しかしアーバブキティ伸びない。ローレルアキヒロ、ビービータツヤ2頭の争い。内外離れてゴール、どちらが勝ったか全くわかりません。」
「掲示板は写真判定となっております。それまでの間に寺田さんとレースを振り返っていきましょう。まずはチサメフェニックスの大逃げで始まりましたね。」
「そうですね。自治会役員というだけなのに、nixi、3ちゃんで大暴れ、ペースが乱れる要因でしたね。」
「代わって直線で先頭に立ったアルティマジュンペーも伸び脚を欠いて馬群に沈みましたね。」
「肝心の父親が左遷されては持ち味のコネも活かせませんね。それで5着入線は立派だと思います。」
「ここからローレルアキヒロ、ビービータツヤ2頭の叩き合いですが、アーバブキティが一瞬伸びてきましたが失速しましたね。」
「斤量に恵まれていたのと信心で伸びてきましたね。しかし、お題目を唱えて伸びてきたのに破門を恐れて失速したのは残念です。」
「あと、トレジノヨウヘーがローレルアキヒロをマークしてたのに伸びませんでしたね。」
「下心が見え見えですからね。隙あらば掘ろうとしてりゃ馬群に沈むのも当然です。」
「確定した3着 オバタザクラ 4着 アイルラヴァオジョウについてはどうでしょう。」
「パンスト被った馬鹿な姿を晒されたにも関わらず、マークされることもなくゴール前で上手く抜け出しました。4着 アイルラヴァオジョウはチサメフェニックスと違い後方待機が巧を奏しまたね。あと掘られ始めてからの逃げっぷりも明暗を分けたと思います。」
「あっ、確定しました。
1着はローレルアキヒロ、惜しくも2着はビービータツヤです。寺田さん、この2頭の好走の要因は何でしょう。」
「それは定職についているということに尽きますね。片や税金泥棒、もう一方はリストラ要員と馬鹿にされていても定職についているのは強みです。しかし、ビービータツヤはアフリカ在住で押し切れば或いはと思われたのでゴール前でのアタイが惜しまれますね。」
「勝ったローレルアキヒロは年末に香港遠征も現実味を帯びてきましたね。」
「えっ、高飛びしてほとぼりを冷ますんですか?」
「……それなら寺田さんも御一緒されたらよろしいかと。」
「……………。」
「では、お時間がきましたので、また来週お会いしましょう。」
「井伊谷先生、帰りの電車賃貸して貰えませんか。」
「…………………。」
終