えのきの決意

これらの作品は完全なるフィクションであり、実在する人物・団体には一切関係ありません


【お肉壺】QB師匠の窪みを語るスレ【股間が竹の子】 6
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355 名前:いらちなきのこ ◆MBg2xrtxYY [] 投稿日:2009/09/14(月) 13:14:37 ID:rKblKk28


「父ちゃん、母ちゃん、おれ大学いきたい。」
「はあっ?」
「だから、大学にいきたいんだよ。」
「お前なあ…ウチにそんな金ないことぐらい分かってるだろ。」
「そうよ。それにお前の成績で大学なんて無理でしょ。」
「奨学金てのがあるんだよ。勉強もするからさ。」今日、クラスの奴が大学のことを話してるのを聞いたんだ。
大学ではコンパてのがあって、そこではおっぱい揉んだり、上手くいけばセックル出来るらしい。
おれも大学入ってセックルがしたい。
大学入ったら頑張って痩せよう。
今みたいに女の子に喋りかけても無視されたり、逃げられたりしてちゃいけない。

翌日、担任の先生の進路指導があった。
「先生、おれ大学にいきたいんです。」
「大学?お前が?」
「はい。大学です。」
おれは京都にある国立大学の名を挙げ、国立なら貧乏な我が家でも奨学金を受けながら通えそうなこと、その大学が国立といっても偏差値が50そこそこで何とかなりそうなことを先生に語った。
「で、どうして急に進学したくなったんだ。」
「はい。大学にいって、おっぱいがいっぱい…じゃなくて勉強がいっぱいしたいんです。」
おれは弛んだ顎の肉を震わせて力説した。
「そうか。先生もその大学が国立とは名ばかりで実態は酷慄と言ってもいいことは知っている。」
「でもおれ…。」
「その大学が悪いと言ってる訳じゃない。先生はお前がやる気になってくれて本当に嬉しい。」
「じゃあ…」
「だがウチの高校が偏差値40あるかないかで、名前と受験番号さえ間違えなければ合格とか、願書に合格通知がセットで付いてくるとか言われていることは知っているだろう。」
「……。」
「そして、お前はそんなウチでも落ちこぼれているんだぞ。進学どころか進級もおぼつかないのに…それにこの進路希望も何だ。高二になっても句読点を使えないのか。」
毎日休まず学校来てるのに。
「先生。この体育領域なら偏差値40…。」
「バカヤロー!」
先生はおれの太った身体を指差し、100Mを20秒以上かけて走り、腕立て伏せ、腹筋、鉄棒で逆上がりもまともに出来ないのに体育領域なんて無理だといった。
そして、進路指導のはずがいつのまにかお説教になっていた…バカヤロー。
………夢…か。20年以上も昔のことなのにやけにリアルだったな。
竜也は上半身だけ起きて自分の股間を眺めた。
朝立ちしなくなってもう何年になるだろう。
あの頃は朝からこんにゃくのお世話になっていたのに。
昔と変わらないのは皮を被ってることぐらい。
それも単なる排泄器官に成り下がった今ではどうでもいいことだ。
はあ、やっぱり何も変わらないか。
2ちゃんで癒しのえのきとして振る舞えば、あの頃に戻れる気がしたんだけど。
あの頃に戻れたらあんな大学は止めとこう。
おっぱいもセックスも俺には縁がなかったし、今はこの有様だ。
ハローワーク、月曜は混んでるからやだなあ。
ゴルフGTIも処分しないといけないかな。
いや、新しいゴルフか、嫁さんも出ていったから3ドアのシロッコでもいいかな…それより仕事だ、再就職しないといけない、やっぱりハローワークに行こう。

マンションを出ると目の前を猫が横切った。
「あっ、ぬこだ。かわいいな。」
いかん、実生活もえのきになっている。

「お母さん、あのおじさんヘンだよ。」
「シッ、見ちゃいけません。」
あの人、毎日ブラブラしてるけど、どうやって生活してるんだろう。何だか気味が悪いし…