私は美しいものに囲まれたかっただけなのに
この作品はフィクションであり、実在する人物・団体には一切関係がありません
【お肉壺】QB師匠の窪みを語るスレ【股間が竹の子】 5
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389 名前:ごさく" ◆.DoLbGgHq2 [sage] 投稿日:2009/09/03(木) 12:53:36 ID:MIE/2P2k
吉川早希(仮名)24歳(外見としては)元非常勤講師。
色黒の肌にアジア人には似つかわしくないファンデーションを厚塗りをした真っ白な顔が特徴的で、
服装も肌を露出するようなサマードレスを着ているが、顔真っ白で首から下から化粧が施されていないから外見が醜悪なものになっていることにまるで気づいていない様子。
自分からいかに美しいものが好きであるかは饒舌に話してくれるが、いざKK大学の話に移ろうとするとなかなか話してくれない。
現実と理想とのギャップの大きさに苦しめられているらしい。
家庭環境も劣悪そのもので、親兄弟と見合わせただけで口論になることもしばしばあるそうだ。
「私はただ人に、愛されたかっただけなのに。……大失敗です」
KK大学を卒業後、家庭教師の傍ら、大学のつてで結婚式場でのアシスタントをこなすといった二足のわらじを履いて、生計を立てていたそうだが、
大学の後輩が起こした暴行事件において、ネット上での加害者擁護が発覚し、どちらも懲戒解雇。
以後、再就職をしようと職業安定所に通う日々が続くものの、なかなか実を結ばないよう。
「ハローワーク通いになる前までは、家庭教師をしたり、レディーススーツを着て結婚式場でアルバイトとして働いていました。
だけど、こんなことになるならもっと勉強して、どんな小さな会社でも良かったから、正社員になっておくべきでした。
大学卒業から、ずっとこんなことを言っています。
正直言って、こうなるとは思いませんでした。
まさかネットで身内をかばっただけで、ここまで転落するとは当時思いも寄りませんでした。
悪いことをしたと思っていなかった……。これも失敗でした。
こうなっちゃった訳ですか?
私は、大学を卒業するまで一つも内定を取れなかったんです。
私の同級生がどんどん内定をとっていく中で、企業の内定一つとれない私がいつもどれだけ嫉妬したり憎んだりしたことか。
あなただって例外じゃないですよ。
お金がもらえるから、話に付き合っているだけで、これっぽっちも信頼なんか置いていないんですから」
彼女のような歪んだ性格をしている者が、社会が受け入れるとは考えにくい。
目にしたもの全てを敵対させるような抜き身の視線は、恐らく自身の醜さから滲み出ていると考えるのが妥当である。
これ以上、反抗的な態度を取るとこの場から立ち去っても構わないかという脅しに、彼女はいとも簡単に屈した。
「憎んでも憎みきれませんでした。
自分の同級生より後輩が、自分をよそに幸せになっていくその過程は……。
大学の先輩のつてで、なんとか働き口は見つけたものの、給料は安く、とてもじゃないですが割に合いません。
正社員の人なら今頃ボーナスをもらって、海外旅行なり行けますが、アルバイトには当然もらえません。
そういった仕事でも、親兄弟に会わずに住む暮らしはとても楽でした。
それが消えてなくなってしまったきっかけは……」
そこで、言いよどむ。
彼女にとってよっぽど言いたくない過去なのか。
再度脅す。
今回も思った以上に抵抗がなく、そして意を決したような様子で語ってくれた。
「KK大学の後輩にあたる男子が、下級生に対してレイプした事件です。
私は最初どうしようかと思いましたよ。
なんといったって、私の母校の話ですから気が気ではなりませんでした。
ネットでの大学コミュニティで、それに関してのあらゆる情報が流れていき、どうするかで悩んでいました。
もう、何をするかと言えば、慣習に従って被害者が悪いと言った風に書き込んでいった訳です。
別に悪いと思ったことはありませんよ。
むしろ、書き込みをするたびに溜飲が下がっていくような気分になりました。
当時の学長は、責任をとって辞めたそうですが、あれはただの逃げですよね?あいつのせいで、私の母校が定員割れで廃校になるなんか許せませんよ
あいつが辞めていった直後の秋頃に、どんどんセカンドレイプ逮捕されていって最悪の大学であることを全国に知らしめたせいで、
KK大学出身者はまるで魔女狩りのように吊し上げられたんです。
私も例外なくそのとばっちりはやってきました。
連日、やってくるんです。
招かねざる客が。
わたしの前の職場では、毎日のように苦情の電話がやってきて、その都度「KK大学出身者を辞めさせろ」とかの嫌がらせの内容が上司から私に報告させられるんです。
ショックでした。
何故あれだけの行為で非難をさせられるのか」
「さらに悪いことに、結婚式場で仕事をしている時に警察がやってきて、名誉毀損罪と侮辱罪の名目で、任意同行された時のことです。
制服姿の屈強な男二人の間に挟まれ、パトカーに乗せられる光景をみた同僚と先輩は、安堵の表情を見せてザマァミロという顔つきで私を見下していました。
誰も私が捕まったことに対して、心配、同情をするものはいませんでした。
警察に連れられて、取り調べを受けた時、自分のしたこと書き込みしたこと全てが目の前で見せられました。
正直、それから先はよく覚えていません。
覚えていることは、普段私を馬鹿にしてきた親からビンタを何回も受けたことだけです。
気がつけば、傍らにやっていた家庭教師の職もクビになって全てを失っていました。
刑務所に入っていないありがたかったんですかね?
もう、一年もまともに就職できずに、正直胃に穴が空きそうです。
職業安定所の人たちも、履歴にKK大学の名前が書いてあると露骨に嫌な顔されたり、薄ら笑いを見せられたりと散々な目に合わされます。
親だって、そうです。
お前は一生社会に出るな!大人しくしていろ!刑務所に入っていれば良かったのに!心ない言葉に怒り、毎日喧嘩しています。
ご飯を食べるところだって私だけ別なんです。
兄弟、親戚でも、顔を合わせても私はいなかったことにされるんです。
KK大学に行ったという事実があるだけで、地元では限りなく冷遇されますし、KK大学だけが、社会からいなかったようにされるんです。
こんなことになるなら、KK大学に行かずに高校出て就職するべきでした。
もう、毎日が生き地獄です。
今を何をしているかと言えば、バイトで手に入れたお金で、
完全に隔離された部屋を自分の趣味を爆発させた、薔薇に囲まれ、化粧をして鏡で眺めているぐらいです。
でも、バイト帰りに、以前通っていた結婚式場にふと立ち寄ることがあるんです。
あれだけ嫌な思いをしたのに、薔薇に囲まれた仕事をして楽しかった時期を思い出すんです。
もう、何もかもが手遅れですけどね」
そういい終えると、ごさくはもう十分だと言って取材料を彼女に手渡しすると、
歓喜とも憎悪ともつかない表情を、幽鬼もかくやといった感じで浮かべた。
「もっとまともな人を信じることが出来れば、生き地獄に落ちずにすんだのに……」呟き、この生の声をどう記事に反映しているかを考え始めた。