KK大学にいたのが悪いのか

この作品はフィクションであり、実在する人物・団体には一切関係がありません


【お肉壺】QB師匠の窪みを語るスレ【股間が竹の子】 4
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944 名前:ウホッ!いい名無し…[sage] 投稿日:2009/08/29(土) 19:19:55 ID:U0os/+mK


これは、>>940が取材記者となり、将来これから彼らに降りかかるであろう災厄、未来像を想像したフィクションの作品です。



「KK大学にいたのが悪いのか」

山本奈津(仮名)23歳、派遣社員。

一見してみれば、化粧をし、小綺麗にしてあるどこでもいるような若い女の子。
体格は小柄で、顔立ちは辻希美似であるが目元は暗く、本人が将来の不安を語るように、顔にそのまま負のイメージが反映されている。
正社員になる意欲は旺盛だが、不景気の現実に悩まされている様子。


「あたしの友達は、スキーや彼氏とドライブに行く、海外旅行だなんて浮かれているけど、あたしには収入が少なくてそんなことなんかできない」


KK大学を卒業後、あるゼネコン企業の事務として正社員になるものの、実力不足が祟り半年後に解雇。
以後、職場を転々とし、今では一般事務の派遣会社の派遣社員として働き口を見つけるものの、心ない取引先から顎でこき使われ、心身とも痛めつけられているそう。


「ニ年前くらいまでは、本当に楽しかった。
社会に出るのがこんなにもきついとは夢にも思いませんでした。

それまでは、高校時代の友達やよその飲み会で知り合った女友達と一緒に、朝帰りするまで夜遊びをしたり、河辺でバーベキューでバカをするのが習慣だったんです。

バイトをするのだって、そう。
自分で稼げたお金はあたし一人のお小遣いとして、服を買ったり、ブランドものを買ったりで……。
大学の成績とは関係なく、遊び抜いてました。
就職先も決まったし、あたしの人生順風満帆……。
それが突然崩されたのは、一年くらい前に起きたある事件です。
「教育的配慮」で有名なアレです。

あの学長、もう辞任して今では家を立てていたそうだけど、もうどうしているのか。
そう、あの事件でうちの大学評判がた落ちで、すでに廃校になるとか聞いたことがあるなぁ。
定員割れとかで。

ふざけんじゃねえって話です。

「あたしがこうなったのも、全てあの学長のせいなのに」

学長とは?聞くと。一瞬、幻想小説に出てくる妖女のような憎悪を剥き出しにした表情でこうまくしたてる。

「あいつら全員死ねばいいのに…!
あの事件以降、うちらKK大学の関係者を見る目は最悪でした。
遊びに出る先でも、KK大学の名前を出すようものなら、すぐに睨まれるんです。
それは今でも続いています。

「お前なんでここにおるんや。とっとと帰れ」
そう、言われているみたいで。

でも、そんな目で見られても、大学は教育的配慮という名目で黙認されました。

何もしてくれませんでした。

誰も守ってくれませんでした」

言葉の途中で、涙声が僅かに滲むが、それでも彼女は口を回し続けた。

「失敗だ。この大学を選んだのは失敗だ。
そう思ったのは、間違いではありませんでした。
あたしがあの大学を卒業した後も、ずっと差別は続きました。
KK大学は犯罪者集団であると、睨まれ続けました。

前に新卒で正社員として就職したあともそうでした。
先輩は仕事を教えてくれない、あいつはKK大学だ、あいつ消え失せろ……。
みたいなことを半年間も続けられて、堪えきれずに辞めてしまいました。

今は、派遣会社で派遣社員として登録して働いていますが、給料は雀の涙。
ボーナスなんか一つも出ません。

おまけに、派遣先には遊んでいる正社員もいて、派遣社員にそのしわ寄せがやってきます。
かと仕事が出来なければダメですし、正社員より時給がいいのだから頑張れみたいなことを汚いオヤジからいわれるんです。

これからもそうされ続けられる……。そう思うと不安不安で仕方がありません」


取材後に、後ろからすすり泣く女性の声が聞こえたが、
「あれは自己憐憫だ」
と思った。