One Day

この作品は完全なるフィクションであり、実在する人物・団体には一切関係ありません


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173 名前:創る名無しに見る名無し[sage] 投稿日:2009/09/29(火) 22:55:25 ID:tOm6RqyO


一日中PCに張り付いてると疲れる。俺は、深い息をついて伸びをした。
久しぶりに図書館に行ってみようか、ふと思いついて出かけることにした。
なんと行っても図書館まで徒歩2-3分という好立地だ。ここに居を構えた自分を
褒め称えたい。
図書館の手前の角の交番は、今は誰も居ない。
なんとなくほっとして、近所の大学の女子寮の前をそわそわしながら通り過ぎる。
隣はもう、たけのこ図書館だ。
1階は、実用書や児童書、ライトノベル、小説が置いてあるのでなんとなくざわざわしていて
気に入らない。俺は右手の階段を上がって2階に向かった。
特にあてもなく書棚の間を歩いていたら『「親父の言葉」に関する考察』という本が
目に留まった。親父・・・ね、皮肉な気分になりつつも本を手に取る。
次に、あまり興味を惹かれない技術書の書棚で『理系女の挑戦』というタイトルの本を
鼻で哂いながら手に取った。何に挑戦したのかは知らないが、読んで嘲笑ってやろう。
他人の著書を読んでも、俺の理論展開や思考の深さの方が優れていることが多くてイヤになる。
そのうち、本でも出してみるかな。俺の宇宙に皆が賞賛する様が目に浮かんできて
気分が浮上してきた。

今日は楽しい時間を過ごせそうだ。
1階に下りて、貸し出しカウンターで手続きをしようとしてふとその奥のCDコーナーが
目に付いた。
なにか、BGM用に借りていこうか。適当に目に付いたCDを手にとって見た。
『京レ組曲』『キューティークニー』面白そうだ。
そうだ、息抜き用に童話でも借りてみようか。『乙の魔法使い』を借りることにして
手続きを済ませる。
部屋に戻って、音楽を聴きながら本でも読もう。