学長 寺田充夜
【お肉壺】QB師匠の窪みを語るスレ【股間が竹の子】 7
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/aniki/1253892146/
471 名前:ウホッ!いい名無し…[sage] 投稿日:2009/10/08(木) 23:36:12 ID:o7Mju9pR
この物語はフィクションであり、実際の人物、場所、事件とは一切関係ありません。
この物語はフィクションであり、実際の人物、場所、事件とは一切関係ありません。
大事なことなので2回言いました。
学長位に就いてここ数年は寺田充夜にとって苦難の連続であった。
少なくとも、傍目にはそう見えた。
年を追うごとに、引退だけは何とか逃れているものの、大学組織としては弱体化していた。
特に先日居酒屋で起きた卒業生追い出しコンパで起きた準強姦事件は致命的であった。
2009年2月25日。
その晩はK都教育大学の追い出しコンパが盛大に行われその会場で6人に加えて「教師の卵」である数人の学生、卒業生が1人の女子学生を集団で強姦し逮捕された。
K都教育大学側は、事件の一週間後女子学生から被害の訴えを受けたが、警察に報告義務があるにも関わらず
内部のみで調査を開始し6人の学生を無期停学処分に処した。
一部の怒り狂った学生はこの事件について冤罪である、女性の方の陰謀であると2chに立った
数々のスレに中傷等を書き立て、また自らのブログやmixiに嘘の真実を書き立てた。
彼らの内発覚した何人かはセカンドレイパーとして処分された。
しかし数が多すぎて対処しきれないのか、今や放置状態となっている。
無関係の若い学生達の間には、ゆっくりとであったが最悪の状況を作り出した大学や加害者、セカンドレイパー達への不信感が浸透していた。
そうした意識を吹き飛ばそうとしてか、2ちゃんねるでは未だに冤罪だと叫ぶものも居る。
その為寺田充夜は、かつてない程の攻撃にさらされていた。
472 名前:ウホッ!いい名無し…[sage] 投稿日:2009/10/08(木) 23:38:27 ID:o7Mju9pR
「緊急会議の会場は…こちらでございます」
それ相応に年を食った事務の女性が案内したのは、学長室の近くにある会議室であった。
K都教育大学副学長のひとりである武蔵野誠はひとり会議室に足を踏み入れた。
途端に彼の目が見開かれる。
確か今日の会議には大学の学部のトップ達が収集されているのではなかったか。
それなのに円卓を囲む椅子にはぽつぽつと教授達が座していたが、体育領域の人間はほとんどいない。
時間ぎりぎりに来たはずだが、時間を間違えたか、と思わず腕時計に目をやるが、やはり会議5分前である。
「ようこそ、武蔵野副学長。どうぞ中に」
入り口の所で呆然と立ちすくんでいた武蔵野を正気に返したのは、聞き覚えのある柔らかな声であった。
見ると、部屋の置くに位置する席には眼鏡をかけた壮年の男がにこやかに微笑んでいる。
その瞳と視線が合った瞬間、武蔵野は憮然とした。
「寺田学長…これはどういうことですか?」
武蔵野の低い声に眼鏡の男は不思議そうな表情をする。
机に両肘をつき、組んだ手の上に乗せられたその顔は、とても京都教育大学学長という顕職についている人間のものとは思えぬほど若々しい。
「どういうこととは?」
「本日は、我が大学に起きた重大事件についての各方面に対する対処を検討する会議があると伺ってきたのですが」
「その通りだよ」
「では、この空席はどういうことですか」
「どういうことと言われても…」
と、寺田は首をすくめてみせる。
武蔵野は舌打ちし、学長のすぐ近くに席を占める壮年の教授に目を向けた。
「体育領域の教授方はいかがなされました?」
「急な腹痛で―-――」
寡黙な教授は言葉少なに応じる。
武蔵野は唖然として、思わず寺田に目をやった。寺田は苦笑し、軽く肩をすくめてみせる。
(腹痛で欠席…子供じゃあるまいし何をやっているんだ体育領域は…)
もっとましな言い訳があるだろうに、わざわざ嘘とバレる理由をつける所が体育領域らしい。
473 名前:ウホッ!いい名無し…[sage] 投稿日:2009/10/08(木) 23:40:03 ID:o7Mju9pR
武蔵野は席に着き、再び寺田に声をかけた。
「他の領域の教授陣はいかがなされたのです?」
寺田は相変わらずのんびりした表情で首を傾げた。
「さあ?何の連絡もないから道が混んで遅れているのではないか?」
体育領域や他の教授陣の部屋からここの会議室は武蔵野の先程まで出かけていた場所から来るよりも遥かに近い。
学内にあるのだから道が混むも何もないはずだ。
武蔵野は円卓を見回した。
ぽつぽつと目につくのは、教授といえどセカンドレイプを行った学生や加害学生とは全く関係のない領域の教授達ばかり。
反対にここに居ないのは、加害学生が在籍する体育領域をはじめとし、セカンドレイパーの居た理科領域、社会領域、
技術領域、体育領域等セカンドレイプをした学生を担当していた教授達である。
事情を飲み込み、は皮肉な笑みを浮かべた。
運ばれて来た番茶を口元に運びながら、何気ない口調で呟く。
「……もうすぐ円満引退だというのになかなか苦労していらっしゃるようですな、学長どの」
途端に周囲の空気が緊張を帯びる。
しかし、当の学長は苦笑めいた表情を浮かべただけだった。
(続)